はじめに
このブログ記事は、職業用ミシンとオーバー/カバーロックミシンユーザーの私が、家庭用ミシンを買った感想となります。
イギリスの洋裁バトル番組「ソーイング・ビー」視聴にて、家庭用ミシンでボタンがつけられる事を知りました。
手縫い苦手な私は歓喜して、釦付け縫い目が標準装備されてるジューキのHZL-J900Rを購入しました。
そんなわけで、この記事は前半は釦付け中心に、後半はこのミシンの全体の感想を書きます。
手縫い釦付け解説
手縫いの釦つけはプロの方が多数アップしてるのでここでは省略します。
このブログ記事では仕上げのみ注目します。
糸切3パターン
ミシンで釦付け以前に、手縫いで釦付けそのものを知らない人の為に、釦付けの最後の仕上げを解説します。
ボタンの付け方はだいたい穴に糸を数回通して糸足をくるくる横に数回巻きます。
その後で糸がほつれない為の処理が有りますが、だいたい3通りあります。
- 生地の裏にて玉止めを作る
- 糸足を巻いた後で十字に数回差し込む
- ②と同じように玉止めを糸足の中に差し込む
あー面倒ですわ、無理すぎる手縫い。
家庭用ミシンによる釦付け
釦付け注意事項
- ボタン付け縫い目は極小幅のジグザグ縫い
- 足つきボタンは縫えない
- 糸足や玉止めを求めるなら手作業追加有り
そこそこ安めの家庭用ミシンに釦縫いや専用押さえまで有るのは希少
ボタン付け押さえと手順
HZL-J900Rで釦付けするには、
- ミシンの標準押さえを釦付け押さえに交換
- 針板穴から出る送り歯を隠すプレート※をはめ込む
- ボタン付け縫いを選択
- プーリーを手回しして、針が釦穴に下りるか確認
- 4がOKならスタートボタンを押して最低速で縫う
- ジグザグが数回終わったらストップする
※送り歯を下げ、布を送らない機能を持ってる家庭用ミシンならこのプレートはいりません。
糸足をつけるために
ミシンのボタン付けはジグザグ縫いするだけなので、糸足や玉止めは出来ません。
糸足や玉止めを求めるなら目打ちや縫い針で手作業追加になります。
私は手作業無しで釦付けをしてますが、洗濯5回以上ボタンはとれていませんので今後もしません。
【HZL-J900R 総合レビュー】
HZL-J900Rについて
- メーカー:JUKI(ジューキ)
- 針落ちの位置調節(左/中/右):可
- 縫い目の長さ幅調整:可
- 縫い目:直線と飾り等50種類
- 簡単(自動)糸通し:有り
- 簡単糸切り:無し
- 押さえ圧調節:無し
- 付属の押さえ:ボタン付・釦ホール・縁かがり
- 送り歯:普通の送り※
- フットコントローラー:無し
- ハードケース:無し
※新式は工業用ミシンと同様スムーズに縫いやすいボックス送り
ミシンに上中下のクラスがあるならば、このミシンは下寄りの中クラスになります。
縫うパワーや布送りは初心者モデルレベルですが、縫い目の調節が出来て種類が多い為にギリギリ中クラス判定にします。
付属品とスイッチ等操作性
※一本はミシン本体に設置済です
縫う為のボタンが3種
このミシン縫う為のスタートボタンがやたら多い
- スタート/ストップ:押すと縫い始まり・もう一度押すと縫いが止まる
- ゆっくり:押してる間だけスローに縫う
- 返し縫い:ボタン操作、押してる間は縫いが逆走
別売:ファスナー押さえ・フットコントローラー
このミシンはフットコントローラーやファスナー押さえは付いてない。
この先ずっとミシン一台で洋裁したいと思う方は、フットコントローラー購入を勧めます。
簡単な物を作るとしても、両手を開けなきゃ出来ない事がわりとあるので必須アイテムです。
刺繍・縫い目の感想
縫い目長さ模様縫いの横幅の調節は水平にスライドするボタン操作で行います※。
直線縫いの仕上がりは職業用ミシンには劣りますが、家庭用としてはまあまあ綺麗な方です。
ちなみに今回の縫製では糸調子は自動におまかせしてダイヤルは回していません。
ボタンホール
針の目一番細かくしてスカスカ、気になるなら二週縫いするしかない?
ニット縫いについて
画像の茶色の生地は綿ニットで伸びる生地です。
糸は普通のシャッペスパン使用です。
生地を引っ張って伸ばすと縫い目もそこそこ伸びるので、ニットの裾上げに活躍します。
ただし、布の端ギリギリから縫うのは危険です・ミシンの穴が職業用ミシンより横長で大きく押さえが緩めなため、生地が穴に沈み絡みやすいです。
詳細は以下のページにあります。
ニット用の縫い目です。かがりを兼ねた伸びる飾り縫いです。
縁かがりのジグザグ縫い
ジグザグ縫いでかがるミシン押さえが標準で装備されていますが、生地薄いと生地端がぐしゃっとなりやすいです。
この場合は標準押さえのまま、少し生地余らせてジグザグ縫いをして、終わってから余分な生地端を切るといいです。
着物の半襟を作ってみた
家庭用ミシンはシーチングやブロードなど雑貨主体の手芸屋で売ってる一般的な生地なら綺麗に刺繍できます。
- 長辺両端ジグザグで縁かがり
- 真ん中にライン刺繍
- 短辺を三つ折りステッチ
コスパと簡単さを優先した初心者🔰用に考えた仕様で作ります🎵
購入前に読む説明書の話
ミシンカタログは最低限の事しかない、購入前に説明書を読むと「思ってたのと違う!」がかなり防げますので事前に説明書を読むことをお勧めします。
ほとんどのメーカー公式サイトにはサービスカテゴリや商品ページに取り扱い説明書PDFが有りますのでサイト内を探してください。
説明書の見つけ方
今回のミシンの型番は【JUKI ジューキのHZL-J900R】なのでこれで検索します