はじめに
この記事は5万円以下モデルの家庭用ミシンだけでニット服作りのチャレンジ体験記です。
当方、普段なら衣縫人とふらっとロックと職業用ミシンでニットカットソーを作ってますが、釦付け出来るという理由だけで家庭用ミシン(ジューキのHZL-J900R)を買いました。
せっかくだから、このミシン1台でニットTシャツを作ってみよう~をやってみました。
コンセプトは出来るだけお金をかけないですので、オプションは追加無しで標準装備だけで突き進みます。
使用ミシンについて
今回使用するジューキのHZL-J900Rですが、家庭用ミシンのクラスが上中下とあったら限りなく下寄りの中クラスです。
このミシンはパワーは下クラスなんですが、釦付け用の専用押さえが装備され、釦付け・刺繍等、縫い目が50種類もあり、その中に伸縮生地用の伸びる縫い目が数種ありますのでギリ中レベル判定を出しました。
HZL-J900Rより詳しい情報
Tシャツ・資材・素材データ
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サ イ ズ :90~100㎝くらい
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素 材 :綿ニット(綿95ポリ5%)
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副 素 材 :伸び止めテープ薄手
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糸 と 針 :普通針/ニット針11号/スパン糸※
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推し道具:水で消えるチャコペン・MFテープ
※実際作る人は針はニット用針のみ・糸はレジロンを使用してください。
ニット用縫い目解説
中級レベルミシンなら大体伸縮縫いが有りますが、このミシンは伸縮縫いの種類が多くあります。
ここでは実際使った縫い目3種を解説します。
使用縫い目
- オーバーロック風:かがりながら地縫い
- 伸縮縫いステッチ:伸びる縫い目※
- 伸縮飾り縫い:伸びる飾り縫い
※レジロン糸を使って少し細かい縫い目で代用OK
オーバーロック風な縫い
かがりと合わせ縫いを同時にしてくれる縫い目で快適に伸びます。
大き目に縫代設定して縫ってから端をカットする方が、見た目何となくキレイになります。
伸縮ステッチ
ちょっと斜めに小さく重なるジグザグステッチ。
目がとても細かいので失敗しても上手く解けないのが困りもの。
解きを重視するならレジロン糸使用のヤヤ細かい直線縫いでする方が無難。
飾り伸縮縫い
生地端のかがり縫いと同時に飾り刺繍になります。
普通の糸で縫っても縫い目がちゃんと伸びるし、何よりもデザイン力が有る。
これはカバ―ステッチロックミシンには無い魅力です。
生地噛みトラブル&対策
家庭用ミシンに伸縮縫い目は有りますが、実際ニット生地を縫うと沈んで噛まれやすい事が多いです。
これは針をニット用に変えてもなりました。
裏技で針穴に紙やテープ貼るとか紙と縫う事もあるらしいが、今後家庭用ミシンでニットを縫うつもりはないのではそういうのはやっていません。
長くロックと職業用ミシンしか使ってないからこれにはびっくりしました!
針穴が大きい家庭用ミシン
家庭用ミシンは直線縫い専門の職業用ミシンに比べ、ジグザグや刺繍を縫う為に針板の穴が横に大きい。
そのために、薄い生地や柔いニット生地の場合、縫い始めと縫い終わりに生地が穴に沈みやすくなり激しく噛まれます。
このラズベリー色の生地は尺に余分が無いのに袖を噛まれて失った為、未完になりました。
噛みと失敗したら解けない伸縮縫いを使用したので、なんだかんだで合計2着分は失敗しました~。
対策1:端を避ける
ニットは縫いはじめと終わりの生地端っこあたりが特に沈みやすいです。
縫代を1.5~2㎝にして布端ギリギリから縫わないようにしたら噛まないかも?しれません。
あと、出来るだけ輪にしてステッチかけるも有効。
対策2:買い替える
安い家庭用ミシンは、いろいろな生地、スムーズに服を作るのが難しいです。
パワーはもちろんの事、押さえや送り歯の性能がレベル上より劣ります。
例えば同じジューキの高機能家庭用ミシン=上レベルならスライド針板=ワンタッチで穴を小さくする機能が有ります。
そのほか職業用やロックミシンに買い替えするのも有り。
対策2:針板を交換
家庭用ミシンには中級~上級だと穴の小さい針板が標準装備されたり、オプション購入で使えたりするモデルも有ります。
ただし作業効率がとっても悪い、ジグザグと直線縫いと変更のたびにドライバーでネジ締めたり外したりです、どう考えても面倒です。
縫いずれやすいジグザグと対策
このミシン(HZL-J900R)はかがり系縫いをすると横に揺さぶる為か、ズレやすい。
仮止めに手芸用糊やテープを使用したほうがいいでしょう。
対策:MFテープ
針やクリップではズレまくるので熱接着仮縫いテープでぴっちり仮接着します。
MFテープは貼ったところを縫っても糊がミシン針に絡まないです。
パワー控えめ滞り問題
縫い代が重なるところは縫いづまります。
上クラスミシン以外はだいたい起こる事です。
対策:フットコントローラー
縫代が来たらミシンのテンポに合わせて手で引っ張ると乗り越えることがある。
それが無理ならミシンを停止してプーリーを手で回すのも有り。
とにかく、縫いズレ防止しようと両手を駆使するのでミシンのスイッチオンオフの為に手を離せない、フットコントローラー(別売)がいるなと実感しました。
家庭用ミシンでニット服作りの感想
針穴を小さく出来ない家庭用ミシンはニット用に伸縮縫いがあるけど、一から作る為ではなく、ちょっとTシャツ解けたとか、裾上げとか補修対応に有効だと感じました。
それは理論上作れる?といえるレベルです。
ブラザー参考動画とサイト
ブラザーのテディ300(CPM5901)の公式サイトにて、家庭用ミシンでTシャツ作り!の動画とレシピと型紙が公開されていました。
このミシンには伸縮縫いが有るのですが、なぜかレシピはレジロン糸を使って直線縫いになっていますので、伸縮縫いが無い家庭用ミシンを持ってる人にも参考※になると思います。
※無事に完成出来るとは言ってません
動画・ストレッチ素材でTシャツ作り!
作り方動画のはずですが、編集カットが多いプロモ動画なので作り方は以下の型紙レシピを見てください。
無料・作り方型紙ダウンロード
型紙無料ダウンロードっても、型紙は囲み製図になります。
サイズ展開ですが、動画に出てたワンサイズなので、XLサイズ希望者はあきら🍈
https://online.brother.co.jp/ot/hobby/sewing-recipe/sewing-fashion_027_recipe/