4つ折りバインダーレポート
イギリスの洋裁の腕を競う番組「ソーイング・ビー3期」にて、50年代のノーカラーでノースリーブのワンピースの課題が出ました。
課題の仕様で襟と袖は4折りのパイピングをすることを指定、ミシンアタッチメントである「四つ折りバインダー」を使い見事キレイ早いでワンピースを完成させました。
番組を見てた私はそのタイパの良さに驚嘆の声をあげました。
なぜバインダーを欲しいの?
市販の服雑貨でよく見る「パイピング仕様」ですが、縫製工場では工業用ミシンに「バインダー」というアタッチメントを使って1回のステッチで縫いつけてます。
一方、家庭用や職業用ミシンには「バインダー」が標準装備されていないので、「普通の押さえ」で縫うしかありません。
普通の押さえを使って4つ折りパイピングをするとなると、同じ所を2回縫うか、手でまつるなど手間がかかり、そのわりに見栄えが悪いです。
「ソーイング・ビ」ーで4つ折りパイピングが簡単にできるアタッチメントが有ると知って早速ネットで漁ってみることにしました。
直線ミシンのバインダー使用レポート
そんなわけで早速Amazonにて買ってみた安めのバインダーです。
調整が出来るのは設置するためのネジ4つだけです・バインダー本体はなにも調整が出来ません。
バインダーデータ
- 幅 :約8mm(パイピング仕上がり)
- テープ幅:幅30mm(バイアス生地)
- 付 属:ネジ二個で固定
- 特 記:合皮や厚手生地不可・専用押さえ無し
- 価 格:送料込約2000円以下?
このアタッチメントはセットするとミシンの下糸がある窯の蓋?があけられないので、使用するときは下糸の残り具合を確認し縫製途中糸切れを起こさない事をこころがけましょう。
不良品到着
初めて買ったバインダー押さえですが、いきなり不具合です。
テープをバインダーに通したんですが、先から出たテープの折りは上のパイピング幅より下側が細くなってるのです。
なので3時間ぐらいかけて、調整したけどダメで直線縫いですら縫い落ちだったので諦めてアマゾンに連絡したら即交換となり新しいものが届きました。
個体差が激しい商品
再注文品のアタッチメントはテープを通すと、テープをがっちりとホールドしていました。
最初に配達されたバインダーはゆるゆるで、テープを挿入したらスルスル入りました。このゆとりの違いが性能差になったのかもしれません。
そもそも最初発送されたものと違い、あきらか傷があって溶接も雰囲気が違う・・個体差が激しいなと思うのでした。
直線は縫えました
再注文品して届いたアタッチメントにテープを通してみると、上の右画像のとおり下側が上と同じ幅に出てくれました。
嬉しいことに直線のパイピングは長距離をステッチしても縫い外れは有りませんでした。
これで細目の紐がアイロン整形無しで簡単にできるので紐作りができます。
カーブのパイピングは博打
内側にへこむカーブの袖ぐりも直線ミシン同様、普段ステッチを縫うスピードで縫えます。
このカーブは凄くうまくいったけど、他の素材や型紙はというとケースバイケースがあり、安定性はあるのか?と聞かれたら答えはノーになります。
交換したアタッチメントで10個以上外カーブを縫いましたが、カーブ角で縫い外れが起きました。
この上の画像の四隅カーブはクロバーポケットメーカーの一番ゆるい3㎝カーブを使用しました。
このバインダーは完璧良品とは言い切れないのですが、それでも前よりはマシなのでもう交換無しとして使います。
素材で変動する成功率
ナイロン生地で作ったパイピングテープはこのアタッチメントと相性が良いみたいです。
綿のバイアス生地で作ったパイピングテープより内も外カーブも成功率が高いです。
今回購入した廉価バインダーはテープの質感や厚みで成功率が変わるものだと思いました。
このバインダーでニット襟は?
カットソーの襟ぐりも、パイピングが難しいです。
普通のミシン押さえでやると上の画像のようなみじめな物が出来上がります。
MFテープで仮接着しても押さえでずれたり伸びたりします。
とるあえずニットもできるかな?で試し縫いしました。
厚みと伸びがあるから布帛以上に縫いおちて汚いです。
厚みあって柔らかい生地は使えません。
ニットのバインダーレポートはこちら↓
感想まとめ
今回購入したバインダーの感想です
- 直線縫いで紐が作れる
- カーブ具合や素材次第で縫い落ちする
- 生地は薄手で張りがある物推奨
- バイアステープの雑な接ぎは縫い落ち
- バインダーの付け外しドライバー作業が面倒
- テープ作りはロータリーカッターとテープカット定規必須
続きます・動画編