はじめに
着物の反物や、解いた生地の端っこ(耳)を切らずにそのまま使って縫製するあずま袋の作り方を解説します。
この、記事は、以下の基本製図編を読んで、あずま袋製図を理解してると、わかりやすいと思うので、未見の方は読んでみてください。
その他あずま袋関連
縫製解説
完成仕様
素材は生地の耳をそのまま利用しますので、出来れば未使用反物か、穴や切りしつけのノッチ等端に切れ込みが無いものを使用。
- 裏地:無しの単衣
- 布端の始末:5㎜幅の三つ折りと二つ折りステッチ
- 生地尺:反物幅が37㎝以下としたら尺は約110~120㎝
お湯・水通ししてから計る
はじめに生地は多めにカットして(110~120㎝位)湯のし又は水通し※してアイロン、形を整えてください。
生地のサイズを計るのはそこからになります。
※織物の糊を落として生地をあらかじめ縮める作業
裁断の為の計算詳細
上の左画像参考に反物幅から尺を計算します。
(左右の画像タップで拡大されます)
- 水通し後の生地の幅を計る、【37㎝と仮定】
- 37から1引く※【37-1=36㎝】
- 36を3倍【36×3=108㎝】
- 108に縫代分2足す※【108+2=110㎝】
幅37㎝の反物は110㎝に裁断します
■縫代は?■
縫製の縫代は2つ有ります
縦軸・上下の縫代は0.5㎝、横軸・左右の縫代1㎝
縦軸・上下の縫代は0.5㎝、横軸・左右の縫代1㎝
実際に計算してみる
以下、青い数字は自分の反物の数字に置き換えて、赤い数字はそのままにして計算します
- 34.5-1=33.5㎝
- 33.5×3=100.5㎝
- 100.5+2=102.5㎝
- 102.5㎝に裁断する
縫製手順
- 計算で出た数字にカット
- 左右両端アイロンで3つ折りをしてアイロンプレス※1
- 折った後の生地に3分の一に折る為の印を入れる※2
- 右端中表に折って下部を縫代5㎜で合わせ縫い
- 左側中表で3分の一折って4で折った布はよけて上部も合わせ縫い
- 持ち手を5㎜幅の三~二つ折りステッチを続けて行う
※1:5mm幅で折る、5mmMFテープで仮接着するとやりやすい
※2:ノッチ厳禁、消えるチャコ等を使用
縫製画像解説
持ち手は裏側から端5mmくらいステッチして仕上げます。
二つ折りと三つ折りが混在していますが、続けてVの字をステッチしてください。
MFテープ
今回楽したいので、三つ折り・二つ折ステッチ仮止めにMFテープ5㎜幅を使いましたが、無くても普通にできます